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漢方薬とは

FM131_L.jpg漢方治療では、「生薬(しょうやく)」と呼ばれる薬効のある動植物や鉱物を幾つか組み合わせた薬を用います。
これが漢方薬です。
生薬の配合の仕方や配分は、長年の臨床経験から体系化されてきたものです。
一般的に穏やかな作用をするのが特徴です。
身体全体に作用するのであり、現代医療のように、病巣だけに的をしぼって直接作用するのとは異なります。


一方、現代の医療で用いられる現代薬、すなわち西洋薬や化学薬の多くは、有効な成分だけを分離して、精製したものであることから、非常に効力があり、しかも治療の目標とする病巣部位に直接作用します。


それぞれに一長一短がありますが、からだ全体に穏やかに作用する漢方薬は、アレルギー性疾患、老人性疾患などの全身的な慢性疾患に有効とされ、よく用いられます。


漢方治療は、日本では昭和51年に厚生省が漢方薬の健康保険適用を承認して以来、見直しが進み、広く普及されるようになりました。
最近では、漢方治療を取り入れる大学病院や公立病院も増えてきています。
また、西洋医療と組み合わせて、効率よく治療を進め、効果を発揮している場合もあります。


経験医学といわれる漢方治療ですが、漢方薬が作用する科学的な研究も進められ、現代医学の面からの効果の裏づけがとられたものが増えてきているのも確かです。


ただし、漢方薬にも、軽いとはいえ、副作用がないわけではありません。
薬である以上、専門の医師の判断のもとで服用するべきでしょう。


漢方薬のせんじ方

FM170_L.jpg現代薬と異なり、漢方薬の場合は、1日分を水でせんじて飲むことが必要です。
誤った方法では、せっかくの漢方薬の有効成分を充分にせんじ出すことができません。


では、漢方薬をせんじには、どうしたらいいのでしょうか。

まずは、それにふさわしい道具をそろえます。
漢方薬をせんじると匂いが移りますので、普段、料理やお茶を入れるのに使うものと区別することをお勧めします。

適した道具
せんじるのに、もっとも良いのは素焼きの土びんでしょう。
しかし入手が困難な場合は、普通の土びん、あるいは耐熱ガラスを用いることも可能です。
アルマイトの鍋ややかんでも大丈夫です。
しかし鉄びんの場合、生薬に含まれるタンニンが鉄と反応し、化学変化を起こすことから、生薬をせんじるのには不向きです。


せんじ方


1.容器のなかに、漢方薬の1日分と、水3カップ(600cc)を入れます。


2.弱火にかけます。
ふたはしません。


3.ふきこぼれないように注意しながら約40分、じっくりと煮詰めていきます。
水が半量程度になったところで火からおろします。


*約40分で水が半量になる火加減が最適ということです。
それよりも短い、つまり15分程度では、火加減が強すぎます。
漢方薬のなかの有効成分が充分にせんじ出されていません。
逆に、40分よりも長いと一度せんじ出された有効成分が再吸収されてしまいます。

充分に有効成分がせんじ出されたら、茶こしでかすをこします。
かすをそのまま残しておくと、煮すぎた場合同様、せっかくの有効成分がかすに再吸収されてしまいます。


漢方薬の飲み方

FM107_L.jpg最近は、大学病院や公立の病院でも漢方治療を行うところが増えてきています。
厚生省が漢方薬の健康保険適用を承認して以来、漢方治療の基礎的研究もさかんに進められ、現代医学の面からの効果の裏づけがされるようになったからです。


漢方薬は、1日分ごとに、生薬を水から弱火でせんじ出します。
せんじた漢方薬は、1日分を2〜3回にわけて食事と食事の合間に飲みます。
漢方薬を効率良く吸収するには、胃に食べ物などが滞留していないときのほうが都合がいいからです。
ただし、人によっては、漢方薬を食前に飲むとお腹が張ってしまったり、食欲がなくなってしまうということがあります。
そのような場合は、食後に服用してもかまいません。
また、生活リズムや仕事の都合で食間にうまく時間が取れない場合は、朝食前に1回目を飲み、2回目は夕食前か、あるいは夕食後に飲むようにしてはいかがでしょう。


せんじ薬は、温めて飲むのが一般的です。
温めたほうが、効果が高いといわれるからです。
せんじ出したあと時間がたち、冷めてしまったものは、飲むときにそのつど温めます。

ただし、吐き気がある場合は、冷たくし、少しずつ飲むようにします。


お子さんの場合は、大人の量を加減して与えてあげてください。
6〜12歳のお子さんなら大人の量の半分を、4〜5歳なら大人の3分の1量、3歳以下のお子さんは大人の量の4分の1の量を大人と同様、1日に2〜3回にわけて服用します。


漢方薬は、西洋薬と比べると作用は穏やかですが、副作用がまったくないわけではありません。
専門の医師に相談のうえで服用することが大切です。